オーストラリアにワーホリや留学に来たら素敵なパートナーに出会い、そのまま永住する流れになった方に読んでもらいたい記事です。
ビザは2人にとって最初の大きな壁。
パートナーの協力や英語力、書類集めなど大変なことがたくさん。
この記事では実際にオーストラリアでパートナービザを取得した体験談や必要書類などをまとめています。
これからオーストラリアでパートナービザを取得する人は是非参考にしてみて下さい。
オーストラリアのパートナービザに英語力はに必要?
昔は必要無かったIELTSのスコアですが、2021年からIELTSのスコアがパートナービザの申請に必要になりました。
学生ビザほど厳しくなく、スコアはジェネラルで4.5あれば大丈夫なようですが、アイエルツのスコア4.5は英検で言うと準2級から2級の間。
決して簡単ではないスコア、地道に勉強して対策しましょう!
パートナービザの取得は大変?
「パートナービザは楽」と言われることもありますが、実際のところはどうでしょうか。
私の経験から言うと、全然楽ではありませんでした!
ビザが却下される=2人の関係が終わる可能性が高くなるので、ストレスもかかります。
パートナーの協力が必要
パートナービザは、スポンサーとなるのがオーストラリアの国籍または永住権保持者、ニュージーランド国籍のパートナーとなります。
特にパートナーがオーストラリア生まれの人、や幼少期に親に連れられてオーストラリアに来た人達はビザの知識はほぼ無いことも多く、書類集めが面倒なのでなかなか動いてくれないことも。
ビザが降りなければ帰国しなくてはいけないのでこちら側は焦っている割に、パートナーはのんびりしているので喧嘩になることも珍しくありません。
ビザの申請中に別れてしまうカップルもいます。私も何度も喧嘩して心が折れそうになりました。
協力者がパートナーだけではなく、2人を知るオーストラリア人や永住権保持者の友人や親せきなどの協力も必要です。
私は2人の関係を証明するリファレンスレターを書かなくてはいけないので旦那の友人と義姉にお願いしましたが、義姉からはは待てど暮らせど返事が無く、催促の連絡をしても返事が無いので他の友人にお願いしました。
このように、周りとの温度差が違い、とてもフラストレーションを感じることが多々ありました。
この大変さも乗り越えられるかどうか、政府に試されているのかもしれません。
パートナービザ申請に必要な書類
パートナービザでは、2人の関係を証明するためのたくさんの書類が必要になります。
必要書類の例
・共同の賃貸契約の書類
・2人の名前で開設した銀行口座
・一緒に旅行した際の飛行機チケット
・二人で撮った写真や共通の友人、お互いの家族との写真
・手紙やメールなどのやりとり、誕生日カードなど
・婚姻や事実婚(ディファクト)の関係を証明する書類
・二人を知る友人や家族からのリファレンスレター
・自分とパートナーの戸籍謄本の翻訳または出生証明書
・自分とパートナーのオーストラリアでの無犯罪証明書
・日本の無犯罪証明書
・アイエルツの結果
・健康診断の結果
など。日本からの戸籍謄本は親に送ってもらい、それを政府認定のところで翻訳したものが必要になるので二度手間になりますし、私の旦那のお母さんは離婚しているので前の旦那さんと連絡をとって彼の国の戸籍謄本を手配してもらわなければなりませんでした。
友人や家のオーナー、家族やパートナーなどいろいろな人の手を借りなければならず精神的に疲れます。
そして書類の翻訳の依頼、領事館で無犯罪証明の発行、エージェントの人に会うなどやることがたくさんあります。
日本の無犯罪証明書は申請から受け取りまでに3か月ほどかかるので、先に申請しておくことをおすすめします。
パートナービザ申請中に別れたらどうなる?
パートナービザ申請中やブリッジングビザの期間に別れてしまうカップルも少なくありません。
申請中に別れた場合、ビザはどうなるのでしょうか?
ビザが正式に降りる前に別れた場合、永住権は却下となります。
政府はブリッジングビザのあと2人の関係が続いているかチェックするために追加の写真などの証拠を求めます。
正式に永住権が降りたあとは別れても問題ありません。
実際に私の友達も永住権取得後数年してから別れましたが、今もオーストラリアに住んでいます。
私の場合は永住権取得の前に子供が産まれたので、申請中に喧嘩が続き何度か別れも考えたこともありますが、意地でも別れないと決めて今に至ります。
もし子供がいて永住権取得前に別れた場合、産まれた子供はオーストラリア国籍と日本国籍を取得し、ビザの申請者は帰国しなければいけない為親権でかなりもめることが予想されます。(ちなみに国内のカップルが離婚した場合は親権は2人の親になり、どちらかが子供に会えないということは虐待などを除いてありません)
パートナービザが降りるまでの期間
これは人によって様々なようですが、私の場合は2015年の8月に初めてエージェントにコンタクトをとり、書類集めを始めて実際にビザが降りたのは2019年の3月なので、トータルで3年と7か月かかりました。
時系列はこんな感じです。トラブルも記録しました。
2015年
8月 セカンドワーキングホリデービザが降りる→エージェントにパートナービザの相談
9月 事実婚(ディファクト)の申請、 書類集め開始
10月、11月 引き続き書類集め(2人の戸籍謄本の取り寄せ、翻訳、身分証明書のコ ピーなど。)
12月 ビザ申請料の支払い、同時に仮のメディケアカードを取得。その後ブリッジングビザが降りるまで待つ。
2016年
8月 ワーホリビザが切れ、自動的にブリッジングビザに切り替わる。
2017年
エージェントから健康診断用の書類、追加で必要な書類を知らされる。この時点では急がなくていいとわれる。
5月 ある日突然エージェントからのメール。「政府があなたのビザを却下しようとしている」とのこと。5日以内に必要書類を出さないといけないとのことなので、急遽書類集め。
追加書類はアパートのオーナーのサインが入ったリファレンスレターと2人の関係を示す追加の写真など。
7月 ブリッジングビザから約1年、テンポラリーパートナービザ(820ビザ)が降りる。
2018年
6月 エージェントからForm 888 というものが送られてくる。
さらに引っ越し先の住所や2人の名前が記載された賃貸契約書、どんな生活をしているかなどの質問に答える必要がありました。
この時点でオーストラリアと日本の無犯罪証明書をもう一度申請するように言われましたが、日本の領事館に行くと、日本では無犯罪証明書は一回しか発行できないと言われました。(結局オーストラリアの無犯罪証明書のみ2回目を発行しました。)
ブリッジングビザを取得した後に引っ越しているので、 Form929を記入し、引っ越し先の住所などをアップデート
2019年
1月 永住権ビザの申請用フォームが送られて来たので2人分を記入。封筒に入れてエージェントに送る。
書類の記入漏れや追加書類を送ります。
Sutatutory declaration というものも記入しなくてはならず、この紙には特定の職業人からのサイン(裁判官、バンクマネージャーなど)の人からのサインをもらわなければいけませんでした。
3月 永住権取得。エージェントからグラントノーティフィケーションが送られてくる。
とても長く感じましたがビザ待ちの3年くらいで子供が2人産まれ、引っ越しをしたり仕事を変えたりしたので書類を出すのに時間が掛かりました。
ビザが降りるまでの間に撮った写真や日本に帰った時の飛行機チケットなど、追加で色々出さなければならずとにかく面倒くさい!でもこのとてつもない面倒くささを2人で乗り越えてやっと永住権がもらえるのです。
パートナービザにかかる費用は?
ざっくり言うと10000ドルちょっとかかりました。
ビザ(2015年時点)7000ドルくらい。
エージェント代4000ドルくらい。(3000ドル+永住権手続き1000ドル)
2024年現在ではビザの申請料だけで約9000ドル(90万)を超えているそうです。日本ではありえないほどの値上がりですね。
そしてIELTSのテスト代は400ドル近くかかります。
お金はたくさん用意しておきましょう。(ちなみに日本の配偶者ビザは12.3万円くらいです)
まとめ
パートナービザの記事を書いていて、あの頃の面倒くささを思い出しぐったりしてきました。
子供も生まれたり色々なライフイベントがある中で、パートナーとの関係も悪くなったり、もう日本に帰りたいと思ったこともありましたが、やっぱり今となってはビザが取れて良かったと思っています。
これからパートナービザを申請する予定の人は、まずお金をため、英語の勉強をたくさんしてIELTSにそなえ、パートナーとの写真もたくさん撮っておきましょう!
ビザの申請者は色々必死なので、事実婚の申請をするときもロマンチックさは全然感じられませんでしたが、やっとビザが取れたときは達成感と安堵感でいっぱいでした。
これからパートナービザを考えている人たちもいろいろ大変かと思いますが、大変さを乗り越えてビザが取れた時には、パートナーとの絆も深まるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。