オーストラリアのワーホリ美容師に必要なスキル。海外のサロンで日本人がやりがちな失敗

ワーホリ

オーストラリアにワーホリで来て、現地のローカルサロンで働いてみたいと思っている日本の美容師さんに向けて記事を書きました。

アシスタント時代の厳しい下積みを経てスタイリストになり、丁寧な技術や接客も学んだ日本の美容師さんは英語ができなくても技術である程度何とかなりそうですね。

この記事では、オーストラリアで日系サロンや現地のサロンを5店舗ほど経験し、たくさんの壁にぶつかった私が自分の体験をもとに海外に来た美容師さんがぶつかる壁と現地で必要なスキルについて書いています。

海外で美容師として働いてみたい方はぜひ参考にしてみてください。

日本人美容師が海外のサロンでやりがちな失敗

ワーホリや留学で海外に来た日本の美容師さんの多くは、日本ではあまり経験の無い失敗をします。

私は27歳の時に英語力ゼロの状態でワーホリでオーストラリアに来て、日本で7年も美容師経験があればなんとかなると思い、アジア人オーナーのローカルサロンで働き始めました。

そして、何とかなりませんでしたのでここで経験をシェアします! 

コミュニケーション不足による失敗

なんといっても大切なスキルは英語力!これがないとカウンセリングが成り立ちません。

ローカルサロンでは同僚やボスとも英語で話すので、英語が分からないとヘルプもできません。

オーストラリアに来て初めての面接は何を聞かれているのかさっぱりわからず、運よくトライアルとして働き始めることができましたが、最初はほとんどお客さんに入れてもらえずアシスタント状態。

カラー剤を混ぜるのを頼まれても薬剤が全然聞き取れず。

そのうえカラーのオキシの6%、3%のことを英語では20volume(6%),10volume(3%)と表現するのでさらに混乱しました。

電話対応もせめてやる気を見せよう果敢にトライしましたが、やはりまったく聞き取れず散々な結果になり、電話には出なくていいと言われてしまいました

求人のウェブサイトなどを見ると、美容師の応募条件に「高いコミュニケーションスキル」と書いてあることも少なくないので、語学力(特にスピーキングとリスニング)は高ければ高いほど信用されます。

今、自分には英語力が無いからローカルサロンはまだ早いと思った方、あきらめないでください!

英語力が無くても伝えるスキル、相手を理解するスキルがあれば大丈夫です。

最初からローカルサロンに挑戦してみたい方はこちらの記事を読んでみて下さい。

外国人の髪のブローがうまくできない

もう一つの失敗はブロースキル。

日本のサロンではブラシでのブローよりも、ストレートアイロンやコテを使って髪の毛を巻く美容師さんが多く、お客様もアイロンでスタイリングするのが主流。

ところがオーストラリアやその他の海外の美容室では、美容院に来たからにはプロの美容師のブローをしてほしいという方が多く、癖が強い方は、ブローだけでツヤツヤストレートか、きれいな巻き髪のように仕上げます。

そして海外では、シャンプー&ブロードライというメニューで来店する人が日本と比べてかなり多いです。

日系サロンであっても、客層は日本人以外が多く、きれいなブローを求められることがたくさん。

ブラシを使ってボリュームを出す、カールをつける、癖を伸ばすスキルは日本で練習しておくとかなり役立ちます!

海外のデザインのハイライトやブリーチで失敗

ハイライトは日本でも流行っていますが海外の入れ方とはかなり違います。

日本ではどちらかというと、コントラストを出すためのハイライト、海外ではもともと茶色い髪の毛をブロンドに見せるハイライトが主流です。

ではこちらの人はなぜ全頭ブリーチにしないのかというと、根本が伸びてきてもハイライトなら目立ちにくいから。

そして100枚以上のホイルを細かく入れたりするのでスピードが求められます。

細い西洋人の髪の毛では前回のハイライトが白っぽくぬけていることも多々あり、オーバーラップしすぎると切れてしまうことがあるので細心の注意も必要です。

そして普段からきれいなブロンドヘアを見慣れている彼女たちはこだわりがあり、「黄色は嫌だけどアッシュやシルバーも嫌」という人も多く、やや紫が入りすぎてしまったりするのも嫌う人も。

また、日本人が言う「外国人風カラー」と、本物の外国人が好むカラーはかなり違います

日本人が思う外国人カラーは、明るめのアッシュ系が多いですが、西洋人のお客様はバービーのような金髪を好む人も多く、日本人美容師さんのインスタに載っている写真とは違う場合が多々あります。

海外の美容師さんはカラーの知識が豊富なので、カラーの勉強もしておきましょう。

日本と海外の美意識の違い

この価値観のすり合わせが、最初は苦労します。

日本人のお客様でオーダーが多いのは、「ナチュラル」、「かわいい」系。

ですが、海外ではエレガント、グラマラス系の髪型の方が多く、45度くらいのしっかり角度がついた前下がりボブ、たっぷりレイヤーの入ったロングヘアなども切る機会があります。

もしくはまったく梳かないワンレンなど。

「モテる髪型」というのをオーダーされたこともありません。

ロングのハイレイヤーなどは若い日本人の美容師さんは慣れていないことも多く、苦戦する場面やお直しの人も見てきました。私もオーストラリアに来た当時は苦戦しています。

「V-Shape layer」といって、ロングヘアーの後ろ姿のアウトラインがアルファベットのVのようにシャープになっているようなレイヤーカットもよく求められます。

メンズに関してはバリカンでサイドとバックを刈り、トップにつなげる髪型かかなり高めに刈ったツーブロックスタイルが主流で、刈り上げスタイルに慣れていない美容師さんは最初は少し手こずるかもしれません。

髪を常に巻いたりする人もとても少なく、巻いてかわいく見えるカット(巻かないと決まらないカット)ではすぐお直しになってしまうので、正確なカット技術も必要です。

英語で「Bob」, 「Layered hair」など検索してみると英語圏のお客様に好まれる髪型が出てくるのでカウンセリングに役立ちます。

まとめ

ローカルのサロンは学びがたくさん!でも苦労もたくさん

現地のローカルサロンでは技術や求められる髪型、そして美容師としての「当たり前」が日本とは違い、その上語学力もないままオーストラリアに来たので最初はかなり苦戦しました。

いろいろ大変そうなことを書きましたが、ローカルのサロンで得たものはたくさんあり、そこで働かなければ知りえなかった技術や現地の人のニーズに合わせた接客、働き方についても参考になることがたくさんあり、かなり大きな収穫でした。

そして何より英語力は爆上がり!

その後働いた日系サロンでは英語が上手とスタッフからもお客様からもほめられました。

ローカルサロンで印象に残っていることはライフワークバランスがしっかりしていて、みんなホリデイをとったり家族との時間を大切にしているところです。

そして営業時間が6時までの場合、みんな6時きっかりに店を出ようと最大限の努力をするのも面白い!

また、給料体制も日本よりしっかりしていて時給は日系サロンの平均よりも高めなところも魅力的です。

海外のサロンで働くと、スキル、語学力、精神力がかなりレベルアップします。そしていろんな価値観や働き方について考える機会になるので、成長がものすごい!

ぜひ短いワーホリ期間でいろんな発見と成長を!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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