中国人のパーマのコツ。海外の美容師さんが失敗を減らす方法

海外美容師

海外で美容師をしていると、日本とは違うスタイルに戸惑うことがよくあります。

特に中国系のお客様のパーマはクレームが多い施術。

日本から来たほとんどの美容師さんが最初は苦戦する技術の一つです。

この記事では、中国人のお客様のパーマを担当して失敗してしまった、クレームが来てしまった美容師さんの為に中国系のお客様にパーマをかける時のポイントをまとめてあります。

この記事はこんな人におすすめ

・海外の日系サロンやアジア系サロンで働いている人

・中国人の客層が多いサロンで働いている人

・中国人やアジア人のお客様のパーマでクレームが出てしまった人

・これから海外の日系サロンやアジア系サロンで働く予定の人

中国人のパーマでクレームが多い理由

中国人を始め、日本人以外のアジア人のお客様のパーマはクレームになることもしばしば。

言葉の壁だけでなく、感覚や認識の違いからクレームになることもよくあります。

デザインの違い

日本で長年人気なのはナチュラルでゆるふわなパーマ。

いかにもパーマをかけましたという感じよりも、少しふわっとした動きのあるデザインが好まれますが、中国のお客様にはいかにもパーマがかかっているスタイルの方が好まれます。

また、ミディアムやロングでも根元からボリュームが欲しい人も多いので、ワインディングの回転数が多くなり日本の流行りのスタイルとは違います。

そもそもデジタルパーマの場合は根元からかからないので、できるだけ根元に近づけて巻いてもボリュームが足りずクレームになることも。

私や他のスタッフの経験では、かかりすぎてクレームになることはほとんど無く、ほとんどがかかりが弱かった、すぐ取れてしまったというクレームです。

ホームケアの違い

日本のお客様のほとんどがドライヤーを使って髪を乾かしてくれますが、中国人や他の外国の方はドライヤーを使わない、または使っても正しい乾かし方を知らない人はとても多いです。

そしてアイロンも使わないのでアイロンで少しカールを足すこともありません。

また、スタイリング剤を使わない人も多いので、ホームケアやスタイリング方法をしっかり伝えることがとても重要です。

パーマに対しての認識の違い

ほとんどのお客様が写真を持参しますが、写真のほとんどががコテで巻いてあるスタイル、またはパーマでは無く毛先に半カールあるかないかくらいのほぼストレートな写真、または重いカットの波巻きスタイルなど。

これらの写真がパーマをすれば手に入ると思っている人がとても多く、実際にパーマをかけると写真とは同じにならないのでクレームになることがあります。

ほぼストレートな写真に関しては、そのようにパーマがかかったとしてもほとんど変化が無いのでクレームになります。

美容師的には「言っていたことと違う!」と思いがちですが、お客様はカールが何回転か、アイロンとパーマの違いなどは理解していないので、パーマで再現できる髪型とはかけ離れた写真を持参することが日常茶飯事。

中国人のおばちゃんパーマ

もう日本ではあまり見かけなくなったおばちゃんパーマ。

日本では、おばさんに見えないパーマがネット上にあふれていますが、中国人のおばちゃん、おばあちゃん世代の人はまだまだオールパーパスのおばちゃんパーマをオーダーすることがあります。

しかもそのようなお客様は英語が話せない確率も高く、カウンセリングで持ってくる写真がブロー後の写真の場合も。

ブロー後の写真の通りのゆるめパーマをかけて失敗、またはある程度カールは出ているもののおばちゃんパーマには足りなくてクレームになるパターンがあります。

中国人のパーマで失敗を防ぐ方法

そんな難易度が高めな中国人のお客様のパーマ、失敗を防ぐ方法はこちら。

履歴を聞く

前回パーマをかけたサロンが韓国サロンや中国サロンだった場合、日本のサロンと比べるとかなりパーマが強かった可能性があります。

前回のパーマの感じを確認して、その時の感想を聞きます。同じようにしたい場合、強めのパーマの写真をいくつか見せるとカウンセリングでの仕上がりのシェアができます。

また、外国のサロンは薬剤が強かったりデジタルパーマの温度がかなり高温なことも。

前回が高温のデジタルパーマ、今回がコールドパーマの場合は毛先のかかりが弱くなる可能性があることを伝えるといいでしょう。

ダメージレベルのチェックも重要です。

強めにかける

中国系の人が思う大きいカールは日本人からするとぐるぐるパーマ、なんていうこともよくあります。

日本で人気のゆるふわ系パーマはかかっていないと言われることもよくあるので、大きめカールと言われても少し日本より強めにかけた方が満足してもらえる確率が高くなります。

また、日本人よりもパーマの頻度が低い人も多いので、3か月でほとんどとれてしまうパーマよりも半年以上持つパーマの方が好まれます。

カウンセリング時の説明やホームケアアドバイス

ドライヤーを使わない、またはスタイリング剤を使わない人が多いのも海外あるある。

カウンセリング時に普段のお手入れを聞き、何もしない方であればドライヤーの使い方からアドバイスします。

せっかくきれいにパーマがかかってもスタイリングを教えなかったことによるクレームを防ぎましょう。

また、おばちゃんパーマではくるくるにかけてブローするタイプの人と、ブローせずにソバージュのようにしておく人、くるくるすぎないエレガント系パーマをしたいミセスの方もいるので、普段のスタイリングを聞くことがとても大事です。

写真を自分で用意する

お客様が持参する写真の中には、ロングヘアの大きな波巻きウェーブやフィンガーウェーブのようなカール、パーマがかかっていない自然な内巻きストレートの写真など、パーマで再現することが不可能なものもたくさんあります。

これはパーマではできないということをはっきりと伝え、自分で写真を用意してパーマをするならこの写真に近い感じになりますと説明しておくことで仕上がりのイメージを共有することができます。

まとめ

中国系のお客様は、日本人のお客様よりも髪の毛の知識が少ない、ホームケアをしない確率が高くなります。

そして海外にはいろんなサロンがあるので、お客様は日系サロンとは違う経験をしていて、日系サロンでは絶対にしないことを他のサロンではしているということも多々あります。

中国人のお客様に限らず、日本で教わって来た髪の毛に関する常識や日本で当たり前にかわいいとされるスタイルが受け入れられないこともたくさんあります。

この記事を読んで海外で頑張っている美容師さんが少しでもパーマの失敗を減らすことに役立てたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました