Netflixで見れる洋画フォール/Fall、見てみたら怖すぎました。
シンプルそうなストーリーだったので英語の勉強も兼ねて見てみましたが、確かに展開はシンプル、でも心理描写に深みがありいろんな気持ちになる映画でした。
所々に伏線がちりばめられていたり、緊迫感のあるサバイバルシーンからも目が離せません。
※ネタバレしているのでまだ見ていない人はご注意を。
一度見た人は深読みと考察を読んでみてください。
スリラー映画フォール/Fallが想像以上だった
スコット・マン監督が手掛けるスリル満点の映画「フォール/Fall」。
ポスターの画像を見る限りでは2人の女性がとんでもなく高い塔に登っている(落ちそう?)な写真。
タイトルの通り落ちるまたは落ちそうなのかな?と想像できますが、ただ高くて怖いだけの映画ではありませんでした。
📍映画「FALL/フォール」
高さ600mのテレビ塔を登り切り、戻るときに梯子が落下。テレビ塔頂上で身動きがとれなくなってしまった女性2人組のサバイバルを描いた映画。実際に高所にいるようなカメラワークで久しぶりに手に汗握った。終始ハラハラドキドキで汗だく笑… pic.twitter.com/hwmG3NbQqi
— モカ🍊 (@Ph0507) July 12, 2024
あらすじ
夫のダンをロッククライミング中に亡くした女性ベッキー。
アルコールを飲み引きこもる毎日に彼女の父親が心配して慰めようとするも拒絶。
娘を立ち直らせてあげたいのにどうすることもできない父親の姿に心が痛みます。
父親は彼女の友達のハンターに連絡し、なんとかベッキーが立ち直るきっかけを作ってもらえるように頼み、ハンターは600メートルあるテレビ塔に2人で登ろうと誘います。
その登ったテレビ塔に取り残されてしまう2人。
高所恐怖症にとってはトラウマ級のテレビ塔
映画に出てくるテレビ塔がトラウマ級に高い!見るだけで心臓が浮いてきそうです。
モデルはカリフォルニアにあるサクラメント・ジョイント・ベンチャータワーで、スカイツリーに近い625m。
エレベーターで頂上まで行って都内を見渡せるスカイツリーは絶景ですが、外側から登ったら途中で失神してしまいそうですね。
モデルとなったタワーは実際に登った人も数多くいるそう。
この映画のテーマ
ベッキーの夫が生前に言っていた「死ぬのが怖いなら生きることを恐れるな」という言葉がこの映画のテーマになっているように思います。
怖がりなベッキーとは対照的に、その言葉を体現しているような怖いもの知らずのハンター。
家に引きこもり生きる気力を失っていたベッキーが最終的には生きるために全ての力を振り絞ることになります。
人間の強さと弱さ
テレビ塔に登る前にまだ生きている獲物を食べていたハゲタカ。
終盤にはハゲタカががベッキーに食べられる立場になります。
夫を亡くししばらく引きこもり、怖くて登ることを辞めてしまったベッキーですが、最終的には夫の死も高いところに登ることも克服し、最初は怖がっていたハゲタカさえ生き延びるために食べたベッキー。
極限の状態を体験したベッキーはかなり強くなりました。
序盤のシーンでベッキーをリードしていた夫のベンや、目の前でベンを亡くしてもその後も恐れずに高いところに登り続けるハンター、自分よりも体の大きい獲物を捕らえるハゲタカが映画の中では「強者」として描かれているように見えますが、実は臆病でくよくよし、弱者のように描かれているベッキーが一番強かった、というところが印象的。
ハンターも一見さっぱりしていて勇気がある女性のように見えますが、ダンを好きになってしまってもベッキーとの友人関係を壊したくないがために自分から身を引いたり、感情に蓋をしてダンの遺灰を撒くまで泣かずに過ごしたところから、弱さを見せられない弱さがあることがわかります。
人の弱い部分と強い部分の表現がキャストの演技でうまく表現されています。
フォール/Fallの伏線
フォールの映画の中にあるいろんな伏線が面白い!
ダンとハンターの浮気の伏線
①ベッキーがテレビ塔の頂上でダンの遺灰を撒く時、隣でハンターが号泣。
ベッキーはあれ?という表情をします。
②テレビ塔に取り残された2人が動画を撮り始めたとき
ベッキーは塔の上でビデオを回しながら、ユーチューバーであるハンターに何でYouTubeをするのかという質問をすると、ダンのことが原因ということを打ち明けます。
③ベッキーとダンの結婚式の動画を見ていたベッキー。
画面を拡大すると2人を悲しそうに見つめるハンターが。
④靴下を脱いだハンターの足を見ると143と書かれたタトゥー。これはダンが生前、I love you という代わりに、その文字数である1(I),4(LOVE),3(YOU)という数字をベッキーに言っていたことで、ハンターにも同じことを言っていたと気づきます。
ハンターの死の伏線
ドローンを充電する前夜ベッキーが見た夢は、ハンターが塔の上でハゲタカに食べられているというもの。
実はリュックをとりに行った時点でハンターは落ちてしまい、夢はベッキーが昼間に見た光景だったということがあとでわかります。
ハゲタカの伏線
所々出てくるハゲタカですが、映画の中で重要な伏線になっています。
最初はハゲタカに驚いた拍子にベンが崖から落下してしまいます。
次はベッキーとハンターが電波塔に登る前に獲物を食べるシーン。ベッキーは怖がりますが、ハンターは面白がって写真をSNSに投稿。
ハンターは「一番強いものが生き残るのね。この場所でお腹がすいたらあなたも同じことをするわ。」といいます。
そして終盤で本当にベッキーはハゲタカを食べることになります。
意を決してハゲタカに食べられているハンターのもとに降りるベッキーですが、ハゲタカはベッキーの目を見ると逃げていきます。
ちょこちょこ出てくるハゲタカによって、登場人物の心の変化ががうまく表されて面白い!
まとめ
話の展開はかなりシンプルな映画ですが、主人公の複雑な心理描写とスリル満点のシーンに目が離せない映画ですね。
高所恐怖症の人は心臓に悪いかもしれません。
ハラハラする映画が見たい、でもホラーは苦手という人にはおススメ映画です。
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最後までお読みいただきありがとうございました。